あらすじ

経営陣 vs 異端開発者。最後に信じたのは「顧客の声」

世界の掃除を変えた革命的ヒット商品「クイックルワイパー」誕生の知られざる苦悩と、6年にわたる経営陣と異端開発者との激しいバトル――。

「こんないい加減なもの、今すぐやめろ！」
「うちは、町の発明家じゃないんだぞ！」
「もういい。おまえは出ていけ！」――。

最後の最後まで経営陣から正式な「GOサイン」をもらえなかった「ダメ出し商品（クイックルワイパー）」を、開発者たちはいかにして全国発売までこぎ着け、世界で累計6200万本も販売するという「革命的商品」へと変貌させたのか？

日本屈指の日用品・消費財メーカー、花王で繰り広げられた「ものづくり」の舞台裏を、上席執行役員が、過去の記録と記憶を基に、赤裸々につづる。

著者紹介

花王株式会社　上席執行役員
1963年、東京都生まれ。86年、慶応義塾大学法学部卒業。同年、花王株式会社に入社し花王販売株式会社中部支社に配属。92年より33年間、花王株式会社事業部門にてモノづくり、マーケティングを担当。92年、紙事業本部配属。その後へアケア、化粧品担当を経て、2014年、ホームケア事業グループ長、18年スキンケア事業部長、20年、ヘルス＆ビューティケア事業部門長、執行役員、22年、ヘルス＆ビューティケア事業部門長、上席執行役員。